弁護士による会社破産手続・再生手続SOS

民事再生

著者: 弁護士法人みらい総合法律事務所 
代表社員 弁護士 谷原誠

民事再生は、民事再生法に基づき、裁判所の関与のもと、事業を再生するものです。裁判所に民事再生手続開始の申立をすると、裁判所は、「保全処分」を出し、弁済禁止を命令します。これにより、手形不渡りや取立等を防ぐことができます。

その後、債権者の債権額の認否をしたり、再生計画を策定したりした上で、債権者集会を経て、再生計画が認可されれば、後はその再生計画どおりに弁済などをして事業を再生させることになります。

再生計画が認可されるためには、債権者集会において、債権者の同意が必要となりますので、事前に債権者の理解を得ておくことが必要になることもあります。

再生といっても、必ずしも自主再生を意味するものではありません。自主再生の場合には、大幅に債務をカットし、事業を継続しながら債務を弁済してゆく方法です。その他、再生手続の中でM&Aを行うことも多くあります。この場合には、事業譲渡などの譲渡代金をもって債権者に一括弁済し、会社を清算していく方法などがあります。

民事再生法ができてからは、会社更生よりも民事再生の申立の方が多くなりました。それは、会社更生では、経営陣が退陣して裁判所によって管財人が選任されるのに対し、民事再生では、経営陣が引き続き経営を継続することができるからです。また、会社更生の場合には、担保権者や株主までも手続に取り込んでしまう厳格な手続で時間もかかるのに対し、民事再生では、担保権者は自由に担保を処分できますし、株主は手続に取り込まないため、簡易迅速かつ柔軟に処理ができるからです。

民事再生手続は、申立をしてから、約3ヶ月程度で再生計画を提出し、申立から約5~6ヶ月程度で認可決定が出されるのが標準的スケジュールと言えます。

民事再生では、担保権者が自由に競売などができると説明しましたが、その不動産が事業にとって必要不可欠で、競売などされると、再生に支障が生じるような場合には、担保権者による競売を中止させることができます。それが「担保権実行中止命令」です。さらに、不動産の評価額を支払って担保権を消滅させてしまう「担保権消滅許可制度」という強力な制度も備えています。

民事再生では、裁判所に申し立てる前にスポンサーを探しておく「プレパッケージ型民事再生」も多用されます。なぜ、申立前に探しておくのかというと、民事再生手続とは言っても実質は倒産と受け取られるため、裁判所に民事再生を申し立てた直後から、どんどん事業が劣化し、信用が失墜していってしまうからです。そこで、申立と同時にスポンサーが名乗りを上げることにより、スポンサーの信用補完によって、事業の劣化と信用の失墜を防止するのです。民事再生法では、株主総会を得なくても事業譲渡や減資などができる手続も備えているため、再生計画後に迅速にそれら手続を行うことも可能です。

民事再生手続フロー
事業信託

民事再生の予納金の基準額(東京地裁)
負債総額 予納金額
5,000万円未満 200万円
5,000万円~1億円未満 300万円
1億円~10億円未満 500万円
10億円~50億円未満 600万円
50億円~100億円未満 700万円~800万円
100億円~250億円未満 900万円~1,000万円
250億円~500億円未満 1,000万円~1,100万円
500億円~1,000億円未満 1,200万円~1,300万円
1,000億円以上 1,300万円以上

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